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ファッション以外にもジェンダーレスって広がっている?「異性向けボディケア用品の使用について調べたら気づいた、購入への心理的ハードル」

データマーケティングセンター 多田みゆき 今井 洋

私たちが所属するデータマーケティングセンター(DMC)は生活者心理・購買行動などあらゆるデータを収集・解析し、クライアントにおけるコミュニケーション戦略を立案している部門です。当社ウェブサイトをご覧になられた皆様へオリジナルの調査結果とそれに基づくわれわれなりの「気づき」をお届けし、日々のマーケティング活動に活かして頂ければと思っています。

近年、「ジェンダーレス」という言葉がトレンドになり、性別にこだわらないファッションやメイクなどを楽しむ人が増えています。
他人には見えないボディケアという行為においても、ファッション同様に、対象性別にこだわらないジェンダーニュートラル意識での選択の広がりがあるのでしょうか。このような仮説のもと2021年9月のタイミングでオリジナルアンケートを実施しました。


 

◆異性向けボディケア用品を意識して購入・使用している人は1%未満とわずか。世代によって共有率や使うカテゴリーに大きな差が

 

  • ・制汗・制臭用品や日焼け止めなどが多く、使用する種類は男性の方が幅広い傾向
  • ・異性向け用品を購入・使用しており、同居のパートナーとも共用している人は、若い世代ほど共用率が高い
  • ・20代では除毛用品などデリケートなものまで共用しているのも特徴

 

 

◆異性向けボディケア用品を使用するメリットは、同性向け用品では得られない効果があること

 

 

  • ・女性からは「同性商品より強い効果」を感じているという声

  • ・男性は「香り」「肌への負担の少なさ」を支持
  • ・経済性から共用を前向きにとらえている人も多い

 

◆異性向け商品を購入する際、特に男性は「買いづらさ」を感じている

 

・異性向け用品を購入・使用する際の不満についてのフリー回答では、「周りの目が気になり、一人では買いづらい」「男性にピンクのデザインは買いづらい」等の意見があり、「ユニセックスなパッケージにしてほしい」という希望も見られた

 


★今回の気づき・ラーニング

これからはジェンダーニュートラルが当たり前の時代。対象性別を区別して販売されている商品でも、ジェンダーを超えてその効果が評価されるという機会は、今後増えていくことでしょう。

今回の調査では、異性向けボディケア用品を購入する際、「周りの目が気になり買いづらい」「男性にピンクのデザインは買いづらい」という意見に着目しました。「ジェンダーを意識せず使用したいが、購入の際にジェンダーを意識させられる」というジレンマが存在することが、購入の心理的ハードルとなっていると考えられます。

この「購入時のジェンダージレンマ」の解消は、新たなチャンスの糸口になるかもしれません。

ただし、ボディケア用品のような種類の商品は、単純に「ジェンダーフリーな商品づくり」をすることが正解とは限りません。「オールターゲット」とうたうために、特定の効能や成分を弱めたのではないかと思われたり、特徴のない商品と認識されてしまう恐れがあります。購買の一助として「男性用」「女性用」の設定は維持しつつも、購入時のストレスが建言する工夫や変化が必要です。

例えば、同じ中身であってもパッケージデザインのラインナップを豊富に用意し、「ユニセックス」「ジェンダーフリー」デザインで誰もが手に取りやすい商品にする。異性にも評価されやすい成分を強調したPOP等とともに異性向け用品の売り場に出張配置する…などの販売戦略が考えられます。

幅広いボディケア用品をパートナーと共用することが多い若い世代に向けては、「パートナーとシェアして使おう」という訴求が、ジェンダーフリーな意識とも結びつき、有効に作用しそうです。

また、売り場も、性別区切りではなく、カテゴリー区切りで商品を配置する「ジェンダーフリーな売場」を展開するというような変化も、今後は考えられそうですね。

皆さま自身にも、「異性向け商品だが使ってみたい」「異性向け商品を使いたいが買いにくい」と感じた商品はありませんか?商品企画や販売の側に立った時はジェンダーフリーなアプローチを考えることが、新たなチャンスにつながるかもしれません。

この調査が皆さまの企画のヒントに少しでもお役立ちできたら幸いです。


  • ■調査方法:ウェブ調査
  • ■調査エリア:全国
  • ■調査対象者:20歳~59歳男女  ・2021年の夏に異性向けのボディケア用品を購入し使用  ・配偶者もしくは異性パートナーと同居中で子どものいない方
  • ■サンプル数:合計134サンプル(スクリーニング調査 18,793サンプル)
  • ■調査期間:2021年9月

当社データマーケティングセンターではオリジナル調査の設計はもちろん、アンケート結果や定性・定量データを元に課題の可視化やソリューションの提案に取り組んでいます。具体的な課題をお持ちの方、課題がみえていない方でも皆様の状況に合わせたベストなソリューションをご提案します。

ご気軽にお問い合わせください。

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  • ※調査結果については、クロス集計表をご用意しております。ご希望の際は、弊社お問い合わせよりお願い致します。
  • ※本情報の引用・転載時には、必ず当社クレジットを明記いただけますようお願い致します。

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