
ウォールアートでオフィスの印象が変わる?!
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新型コロナウイルス感染症の分類が5月8日(月)に2類から5類へと変更され、社会はいよいよ「withコロナ」から「アフターコロナ」への転換期に突入しました。しかし、感染への警戒や感染者の治療体制など、依然として取り組むべき課題は多く存在します。
2020年4月の政府による緊急事態宣言発出以降、現在も続くコロナ禍において、「出社から在宅」へと勤務形態をシフトする企業が増加しました。“自宅での仕事”という未経験の状況に直面しながらも、多くの人々が自分自身に最適化された労働環境を整備していった結果、在宅での働く環境は個々のニーズに合わせて様々な形で充実したものとなっています。
このようなコロナ禍の自宅待機期間を経て、再びオフィスに戻ることが多くなると予想される働き手たちにとって、改めて自社のオフィス環境はどのように映っているのでしょうか?今回、私たちはこの「変化するオフィス観」について調査し、その結果をまとめました。
なお、今回の調査は企業に正社員として勤務している東京都在住20〜50代男女(派遣・フリーランス除く)の中で、
・コロナ禍以降(2020年3月〜)に「在宅勤務(自宅にて所属している会社に関する業務を行う)」を経験しており、現在も在宅勤務をすることがある
・現在は、週3日以上「出社勤務」をしている
方を対象として実施しました。
<Q.5/8(月)以降、新型コロナウイルス感染症の感染症法上の位置づけが現在の「新型インフルエンザ等感染症(2類相当)」から「5類感染症」へ移行します。それにより、現在お勤めの会社へ出社する回数に変化はあると思われますか?以下の選択肢より最も当てはまるものを1つお選び下さい。(SA)>N=400
>「5類感染症」への移行によるオフィスへの出社回数について、全体の54.0%と多くが「現在と変わらない」とする中にあって、全体の33.8%は「増える(大幅に増える+やや増える)」と回答しており、”オフィス回帰”への流れが徐々に進むことが予想されます。
・”出社回数に変化なし”は「管理職」(65.6%)に対して「一般社員」(50.6%)と管理職の方が多い。
・”出社回数が増える(大幅に増える+やや増える)”層は男性では「20代」(38.0%)で、女性では「30代」(40.0%)が多い。
>こちらは、コロナ禍でも管理職は出社機会が比較的多く、逆に若い年代層の在宅勤務率は比較的高かったことによるものと思われます。
<Q. ご自宅で仕事を行うにあたっての環境づくりとして、どのような事を行いましたか?新たに購入したものや、もともと自宅にあったものでも在宅勤務を行うにあたって必要とお考えになったものなど、どのような事でも構いませんので以下の選択肢より当てはまるものをすべて挙げて下さい。(MA)>N=400
>「ヘッドセット・マイクの購入」(20.8%)をはじめとして、「デスクを購入・アップグレード」(18.5%)、 「高品質なイスを購入」(16.5%)、「デュアルモニターや追加のディスプレイを設置」(15.5%)と、身体的な快適さを図りつつ作業効率を高めることを重視する傾向になりました。
>その他、「デスクライト・照明」「床に敷くラグやクッション」「コーヒーメーカー」など、在宅勤務を快適に行うための投資は多岐にわたっており、みなさん”理想のオフィス環境”を実現すべく、空間のあらゆる要素に対して設備投資を行った実態が窺えました。
<Q.在宅で仕事を行う環境づくりの際にあなたが気を配ったものは、あなたの五感(視覚・触覚・味覚・嗅覚・聴覚)に当てはめてみるとどれに該当しますか?以下の選択肢より当てはまるものをすべてお選び下さい。(MA)>N=400
>「視覚」が最も重視され46.0%。次いで「聴覚」(27.5%)「触覚」(24.5%)「味覚・嗅覚」(それぞれ10.3%)と続きます。
【感覚別傾向】
「視覚」・・・「40代男女」(男性54.0%・女性60.0%)を中心に幅広い層で重視
「触覚」・・・特に「20代〜30代男性」が重視
「聴覚」・・・特に「50代男性」「管理職」が重視
「嗅覚」・・・特に「20代〜40代女性」が重視
「味覚」・・・特に「20〜30代男性」「40代女性」が重視
>全体的には在宅勤務の環境づくりにおいては視覚的要素「見た目」「目に入るもの」に最も気を配るという結果になりましたが、理想とする勤務環境は性別・年代・役職別にそれぞれ特徴が見られました。
<Q. あなたが在宅で仕事を行う環境づくりにあたり、以下それぞれの項目について、あなたの気持ちに最も当てはまる選択肢を1つずつお選び下さい。(SA)>N=400
>在宅勤務で実施ギャップ(「実施意向や関心はある」と「実施済」の差)が最も大きかったのは
【視覚】
・「きれいな色の壁紙やカーテンを取り入れる」
・「色とりどりの観葉植物を置いて、目にも美しい空間を作る」
・「落ち着いた色調のカーペットやマットを敷く」
・「リラックス効果のあるカラーグッズを使う」
・「部屋の壁にお気に入りの絵を飾る」
・「照明にこだわって、自分に合った雰囲気を作る」
【嗅覚】
・「アロマオイルを使って、リラックスした香りを楽しむ」
・「作業時に、自分が好きな香水をつける」
【触覚】
・「良質のマッサージチェアやクッションを使って、リラックスする」
・「気持ちの良い手触りのカーペットやマットを敷く」
【味覚】
・「フレッシュフルーツやスムージーなどの食べ物を用意して、五感を刺激する」
【聴覚】
・「静かな環境で作業するために、ノイズキャンセリングヘッドフォンを使う」
などであり、これらを人間の五感に当てはめると、前問同様「視覚」的要素が多いものの、その他の感覚におけるものも挙げられています。
これらの「在宅勤務で出来ていないが、取り入れてみたいこと」が、働き手に支持される次世代のオフィスづくりの鍵になりそうです。
<Q. 仮にあなたが在宅勤務で創った環境に対する満足度を100点とした場合、あなたが現在お勤めのオフィスは、あなたが働く環境として何点くらいになりますか?以下の選択肢の中で最も当てはまるものを1つお選び下さい。(SA)>N=400
>「100点」は18.0%。また、「101点以上」26.8%に対し「100点未満」が55.3 %と大きく上回りました。
>年代別で見ると「20代男性」「30代男性」の満足度が高い以外は、全ての属性で「100点未満」が多数を占めています。
>また、男性よりも女性の方がより現在のオフィスに対する満足度が低い傾向が窺えました。
<Q. あなたが在宅勤務にあたって整えた自室の環境と、現在お勤めのオフィスの環境を比較した際に、「在宅環境にはある(整っている)のに、現在のオフィス環境には無い(足りない)もの」がありましたら、どのような事でも構いませんので以下の回答欄にご自由にお書き下さい。(FA)>N=400
>自由記述回答を形態素解析ソフト「KH Coder」の「共起ネットワーク」(語と語の関連性の強さをネットワーク図にて表現)にて言語解析したところ、以下のような傾向が見られました。
<女性>
・20代女性は「集中(個)」と「コミュニケーション(集団)」を両立
・30代女性は「リフレッシュ空間」を求める
・40代〜50代女性は「静けさ」など長時間集中できる環境整備を求める傾向
<男性>
・20代男性は温度/換気/臭気など「触・嗅覚」に関するものを重視
・30代男性は「休憩環境」の充実(「昼寝」なども)を図る
・40代〜50代男性はストレッチ・BGMなど「リラックス環境」にニーズあり
<役職別>
・管理職はリラックスなどを実現できる空間環境を求める
・一般社員はコーヒーメーカーや空調、音楽など快適さを実現する具体的な設備を求める傾向に
コロナ禍以前、従来のオフィスでは、大きく「執務スペース」と「休憩スペース」の2つがあれば事足りました。(移転前の当社がそうでした)
しかし、新型コロナ感染予防のため外出自粛からの在宅勤務を体験し、自ら設備投資と様々な試行錯誤を行い、数年かけてじっくりと理想の環境を作り上げていった働き手の目に映るオフィスは、仮にコロナ禍以前と同じ職場であっても大きく見方が異なっていることが容易に想像ができます。
今回の調査結果からは、働き手の満足度を高めるオフィスづくりについては、(仮に)「2P&3C」として細分化できるのではと考えています。
【従来の「執務スペース」は「2P」に】
・「Personalize」・・・集中力を高め、個人のポテンシャルを最大限発揮できる場を創る
・「Productive」・・・チームや得意先・取引先とのコミュニケーションを円滑にする
【従来の「休憩スペース」は「3C」に】
・「Communicative」・・・従業員同士のコミュニケーションを促進して結束力を高める
・「Chill out」・・・個人の緊張を開放し、リラックスするスペースを設ける
・「Comfortable」・・・仮眠など、一時リセットによるパワーチャージをサポートする
これらの各箇所がしっかり独立して存在し、それぞれに働く人の五感を刺激する要素が加味されることで
こんなところで働いてみたい!と希望者が殺到するようなオフィスになり得るのではないでしょうか。
こうした気づきを元に、当社も様々なサービスをご用意して働く人の好感度が高いオフィスづくりのお手伝いをしていきたいと考えております。ご期待ください。
■調査エリア:全国
■調査対象者:企業に正社員として勤務している東京都在住20〜50代男女(派遣・フリーランス除く)の中で、
・コロナ禍以降(2020年3月〜)に「在宅勤務(自宅にて所属している会社に関する業務を行う)」を経験しており、現在も在宅勤務をすることがある
・現在は、週3日以上「出社勤務」をしている
■サンプル数: 本調査 合計400サンプル (20代~50代まで各50名)
■調査期間:2023年5月2日(火)~7日(日)
■株式会社ディーアンドエムの登録会員を対象に調査を実施
私たちが所属するデータドリブンプロモーション本部(DDP)は生活者心理・購買行動などあらゆるデータを収集・解析し、クライアントにおけるコミュニケーション戦略を立案している部門です。
当本部では、「生活意識の変化」「買い物の未来」「健康寿命の延伸」「SDGs」の4つをテーマに、自主調査を通じて生活者の行動や意識を把握しています。その結果とともに、これから先に起こり得る変化や、商品・サービスなどの企画のヒント等を私たちなりの視点での「気付き」をコラム形式でお届けしていきます。
具体的な課題をお持ちの方、課題がみえていない方でも皆様の状況に合わせたベストなソリューションをご提案します。
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今回の調査結果から、アフターコロナのオフィス環境改善策として、働き手の五感に触れる部分の充実にヒントが隠されていることが解りました。今後スコープは、オフィスワーカーの五感相互に作用し、集中力アップやストレス軽減、インターナルコミュニケーションの活性化に最適な「五感ソリューションメニュー」の開発を行っていきます。
《本件へのお問い合わせ先》
株式会社スコープ
エクスペリエンスデザイン本部
担当:大木隆介
メールアドレス:ooki@57.181.24.189