【未来からほめられるアクション7】 国や文化を超えた友達に感謝の気持ちを伝える

2025_SCOPEカレンダー連携コラム

  

私たちスコープグループは、社会課題の解決を目標に「発想力と実現力で、未来からほめられる仕事を。」というパーパスを掲げ、ワクワクが持続する社会の実現をめざして企業活動を推進しています。グループのPRツールとして頒布した「2025年スコープカレンダー」では、毎月、サステナブルな記念日をピックアップし『未来からほめられるアクション』と共にご紹介しています。 

  

カレンダーと連携した今回のWebコラムでは、国連が定めた7月30日の「国際フレンドシップ・デー(International Day of Friendship)」についてご紹介します。この日は、1958年にパラグアイで提唱されたアイデアが2011年の国連総会で制定されたものです。国や文化を超えた「友情」を育むことが、コミュニティのパイプになり、世界平和へつながるという考えに基づいています。

パラグアイでは、記念日に「友達」といっしょに、ゲームをしたりプレゼント交換を楽しんだりする習慣があります。

近年では、パラグアイに限らず世界各国で「友情の日」を祝うアクションが広がっており、特にSNSでの情報発信が盛んです。2024年は、Instagramミッキーマウス公式アカウントが国際フレンドシップ・デー当日に、ミッキーの愛犬の名「プルート」をハッシュタグに付けて投稿をしました。

    

(ミッキーマウス公式アカウントより)

2025年の記念日では、SNSでどんな楽しい発信があるか、楽しみですね。

   

■日系コミュニティがある国 パラグアイ

   

    

パラグアイと言えばサッカーの強豪として世界中で名をはせ、マテ茶の原産地としても有名です。アスンシオンを首都とする牧畜と農業の国で、日本から多くの移民を受け入れた親日国としての一面も持っています。パラグアイは、約1万人の日系人が暮らしており、パラグアイの重要な作物「大豆」の栽培に貢献するなど、パラグアイの農政に大きな影響を与えています。肉ばかり食べていたパラグアイ人が、日系人の作る農作物を気に入り、食卓に野菜や果物が並ぶようになり、家庭内の景色が変わりました。日系コミュニティとパラグアイの人々との友好の証と言えるのではないでしょうか。

   

日系人とは、海外に渡った日本人とその子孫たちのことで、世界各地でコミュニティを作っています。日系社会があり、JICA(国際協力機構)によれば世界に散らばる日系人の総人口は約500万人で、そのうち308万人が中南米に滞在しています。

  

公益財団法人 海外日系人協会『海外日系人数』より(外務省 2023年10月発表「海外日系人数推計」を図表化)https://jadesas.or.jp/jp/about/about04/

   

  

■日本国内で増え続ける在留外国人

    

出入国管理庁「在留外国人数の推移」https://www.moj.go.jp/isa/content/001425981.pdf

    

かつて日本は人口の割合に対して外国人の受け入れが少ない国でした。しかし現在、日本人の人口減少にともない、労働力低下を外国人労働者に頼っている状況です。在留外国人数はコロナ禍で一度は減ったものの、以降は増加の傾向にあります。では、日本国内のうち、外国人の方がたくさん住んでいる都道府県は、どこでしょうか?

   

<在留外国人の多い都道府県>

  

1位 東京都 70万1955人

  

2位 愛知県 32万1041人 

  

3位 大阪府 31万1421人    

   

出入国在留管理庁 2024年(令和6年6月末現在) 報道発表資料よりhttps://www.moj.go.jp/isa/publications/press/13_00047.html

   

在留外国人は大都市に多く住んでいます。愛知県が2位となっているのは、1990年の入管法改正により、愛知県豊田市周辺にトヨタ自動車で働く日系ブラジル人が住むようになったからです。世界全体で多文化共生の考え方が大切になってきており、外国人との共生をリードする豊田市では2022年(令和4年)より「とよたフレンズ」制度をスタートし、団体や個人を巻き込んで情報発信をしています。

  

愛知県豊田市「とよたフレンズ」https://www.city.toyota.aichi.jp/kurashi/shogaigakushu/bunka/1048859.html

   

    

■地域をあげての外国人サポート

  

   

南米日系人増加の背景から、総務省は2006年より多文化共生推進への取り組み「多文化共生プラン」を開始しました。在留外国人の中には、就業、留学などを目的としている方がいる中で、自身が住むコミュニティで生きていくこと自体が目的の「生活者としての外国人」を力強く支援しています。「生活者としての外国人」が、自身で課題解決をしていけるように、自治体が日本語の教材を開発しており、全国各地で外国人サポートが盛り上がっています。ボランティア教師による日本語教室も活況です。

   

    

   

国や文化を超えた「友情」を育むとき、時には友人として相手に支援を差し伸べることもあるでしょう。社会的関係の中で友人にどんな手助けができるか、感謝を伝えられる具体的な行動をご紹介します。

  

■グリーティングカードを送る~

   

  

励ましたり、愚痴を聞いたりするのが情緒的サポートで、これが最も「友達」らしいサポートです。「私は、英語でしゃべるのが苦手で…」と尻込みするのは、やや誤解です。いまや英語が万国の共通語というわけではありません。簡易な日本語で気持ちを伝えることは、とてもいいことです。暑中見舞い、残暑見舞い、誕生祝など、グリーティングカードを贈るのもいいですね。

  

■地域のガイドブックを友達にあげる

   

千代田区生活ガイド2024/新宿区 地図 ガイド

  

実際に手伝いなどをするのが道具的サポートです。役所の手続きの時に付き添いとして同行する、一緒に買い物に行く、自治体の発行する情報誌やエリアマップをあげるなど、労力を提供することを言います。

  

■「やさしい日本語」で友人に話しかける

  

  

友達に「やさしい日本語」で話しかけてみましょう。「やさしい日本語」とは、1文を短くしたり、「やや」「おそらく」など曖昧な表現を避けたりすることで、確実な情報伝達を最優先に考える日本語です。1995年の阪神大震災で外国人が情報弱者となったことを機に、やさしい日本語の重要性が広まりました。NHK「やさしいことばニュース NEWS WEB EASY」は、NHKが2012年から始めた簡易な日本語でのニュース配信サイトで、外国人の皆さんに分かりやすく情報を伝えています。日本語を母語とする方にとっては、どのような表現を使えば、外国人の友達とスムーズに会話ができるのか、目安になります。

   

■友達を褒める

   

  

「日本語が上手ですね」「あなたの頑張りで、うちのお店が助かっています」など、友達を褒めてあげましょう。日本で働いている外国人の方は高度な技術を持つ方も多く、またホテルやコンビニなどでは流暢な日本語で接客する方の姿も多く見られます。

  

スコープグループは、多文化共生やウェルビーイングという考えを尊重しています。本社は東京都千代田区という超都心に立地し、外国人の方々との共生の中で活動をしています。異なる文化を背景に持つもの同士、衝突を引き起こさないことを重視するのではなく、文化の違いをポジティブに評価し、お互いの意見を活かすことで社会課題の解決を目指します。

記事一覧へ